おととい、IRINは事件のその後を載せた。でも、1行目からしてまるっきり話がつかめない。孤児のことなのに、なんで親のインタビューを幾つものせてるんだ?それで、辞書をよく見ると「orphanage」には孤児院のほかに、児童擁養護施設とある。フム。
子ども2人を預けていた被害者の親は激怒しているが、限界も感じている。普通の国なら犯人を裁判で訴えることができるが、完全に混乱状態のイラクではそんな当たり前の権利も閉ざされている。彼は2年前に国内難民になったため預けざるをえなかったのだが、依然として状況は厳しいため、呼び戻すことはできないという(マリキ首相は適切な治療、適切な施設への移動、犯人逮捕を約束している)。
事件がおきたのとは別の施設に精神疾患の子どもを預けているナセル・アブドゥラさん(44歳)も、ショックを受けた一人だ。日雇い労働者で3年前から預けているのだが、こちらは呼び戻すことに決めたという。子どもに会いに行く際に予約を入れることになっているが、これは普段よりよく見せようという魂胆に違いないと理解したからだ。
労働社会問題省の査察官は、職員の怠慢は認めるが、みんな裸だったのは電気がないのでエアコンが使えず、少しでも体を冷やすのが目的だったと弁護している。問題の施設は発電機の設置と予算増額を申請していたが却下されているという。なお、救出されたのは24人だが、実際何人いたかについてはコメントを拒否している。
エアコンがないからといって、下着もつけないなんておかしいだろう?それに職員用の部屋にはエアコンがついていたんだから(しかもカーペットつき)、工夫すれば何とでもなったはずだ。こんなコメントをしているうちは、イラク国民の怒りも収まらんだろうね。
一方、UNICEFは、イラク政府に対して、透明性のある監査システムの導入や、スタッフのスキル改善対策、地域密着型の施設への早期転換を促がしている。当然といえば、当然かもしれないが、実行される見込みってあるんだろうか。
http://www.irinnews.org/Report.aspx?ReportId=72904
IRIN・・・国連人道問題調整事務所のニュース部門。サハラ以南のアフリカ、中近東、中央アジアの人道問題に関する情報を配信している。
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